2020年は本当に色々な意味でやばかった。
仕事は一時期9.5割なくなり、していた写真講師の道の太いパイプを自ら断つことになり、対面でリアルに出会うことを社会が控える中で、人を撮るのが大好きでいた自分の、フォトグラファーとしての職業価値を本気で疑った。
やってきた18年のキャリアの使いどころを見失って、自らの職業の未来を危ぶむメンタルでどんなキャリアを描く講師なのかを悩み、別件拗らせてるプライベートの問題もあり、自分のやってきたことへの価値が本気で信じ抜けなかった。
写真を楽しむこと、表現することは変わらず誰よりも伝えられる自身は持っていたけれど、一体それが何の役に立つのか、今それよりは生き抜くためのノウハウややり方のほうが必要じゃないんじゃないか‥
多重にもやもやを抱えてどんよりと重いエネルギーの真っ最中、心が通じ合うビジネスパートナーと出会い、コロナの中で何ができるか自分自身ともう一度向き合った2020年。
そんな時期に始めた「驚異的じゅんすいなメディア」。（2020.5.30-6.30までの毎日のライブ配信）
こんなに僕の周りにはとても優秀で心から尊敬して応援できる人がいるんだと思えたその時期のあたりから、徐々に心を取り戻していけた。そんな無形の財産がとても有り難かった。また2021年再開していくけれど、
でも、やっぱり僕がこの2020年で1番得たものは、ビジネスパートナーと取り組んだ作品での自分自身の変化。
これまでずっと、いろんな投稿で書いてきたみたいな、周りに感謝とか、嬉しいとか、有難いとかご縁とかそんなことを発信して、職業カメラマンとして、いかに写真で人に喜んで貰うことで充実しているかってそんな発信ばかりしてきたけれど、
「本当は、おまえ、そんな良いやつじゃねえだろ」って、自分でどこか知ってた。
そうだった。僕が写真を始めたのは、写真家アラーキーの生と死とエロス、生々しい生き様、這いつくばって生きたり、目を背けたくなるような報道ドミュメンタリーの残酷さとかドロドロを含んだ美しさだったよ。
そういうものにどきどきして、写真ってすごい！写真って良い！と思って、カメラも自分で買って、頼まれもせず勝手にたくさん撮って、フィルムも手現像して、大学後半だったのに、ロクに就職活動もせずに、ただ普通のサラリーマンには絶対ならねえって突っぱねて、どうせやるなら好きなことじゃないとって、親に相談もせずに決めた。
そうだ、自分ってそういうヤツだったじゃん。そんな自分勝手な動機から写真始めたんじゃん。
「おれは何者かになりたい」ってそんな中二病的思考だけで、今まで10年の会社員時代の地獄のような修行の日々を過ごしてきたんじゃん。
だから気難しい師匠にくっついて踏ん張って勉強してきたんじゃんね。
それなのに、コロナのせいにして結果を出せない日々。まだ突き落とすかよって思った。
でも今、おかげで、またあの時の原点に還る機会になり、改めて自分に聞くことができた。
自分は本当に衝動を感じるものは何なのか。
手の内に収まらないようなギリギリを
攻めてシャッターを押してるか。
お前の写真でいったい何を語りたいのか。
自己表現してどんな世界を魅せたいのか。
また元に戻れ！！！
ゼロの時の気持ちでシャッターを押せ！！！
逃すか逃さないかギリギリの境界線でシャッターを押すこと。
相手が喜んでくれてるくらいで満足するな。
したかったのはそんなことじゃないだろう。
ビジネスパートナーのさほちゃんが被写体をしてくれた作品撮りの過程でそんなことに向き合うことができた。
花という、花弁そのものが性器という生き物が、あんなにもわずかな間、咲き誇るために生きて、最大限自分をオープンにして、色も光も香りも放って堂々と在る。
その「花の姿勢」と、女性が笑顔で輝きながら自ら立って、女性性を解放するのを体現していきたいという彼女を被写体に、
その花と女性を掛け合わせて表現したらどうなるだろうっていう未知のワクワク感。
撮影現場での手探り、突きつけられるどうしようもない圧倒的な「拾えない感」。
でもその過程すら、どれもが形になっていく。僕が積み上げたことは無駄じゃなかった。
それ1/22-24個展という形で開示するけれど、
でもまだまだこんなもんじゃない。
僕が周りに見せている爽やかで明るくてマイルドな自分は嘘で、本当はもっとケダモノで荒くて、狭く深く愛せるものしか愛せなくて。
色々と器用にできる自分になりたかったが、
最終的に僕は写真のことにしか興味がないらしい。すまぬ。
写真で生み出せるものは何なのか、僕にしかで見えないことで何が生み出せるか。それしかない。
もっともっと行ける
みんなそう言ってくれる。2021年は自分を全開にもう丸出しに解放して、僕は写真表現で日本を代表するアーティストになる。
その表現を通じて、きっと誰かの何かになる。その取組みや姿勢自体が勇気や刺激になるような活動家になる。
一枚が数十万、数百万、数千万で、売れるアーティストに必ずなってやる。もう39歳だけど関係ねえし、材料は持ってるはず。やるだけ。日本の次は世界が待ってる。
絶対行くぞ。
って魂が言ってます。もう魂に背を向けない。
2021年はアーティストに転向します。
最後に、写真以外では、すっぽり大切な忘れ物をしたり、数字を分析したりできなくて、出来ないことはとことん出来ない、穴の空いたポンコツバケツみたいな僕です。
でも作品が1人の心を揺さぶり、誰かの行動を変えるような、そして大きな渦を産むような活動にしていきますので、どうぞ助けてやって下さい。（都合いいヤツ）
2020年12月の暮れにここに決意を書きました。
僕は僕の写真を撮って、愛に変えてあなたに還元します。頼みます。
